利用者さんの人格と尊厳 映画「ウィキッド」を観て感じた事
- 皆川 義廣
- 4 時間前
- 読了時間: 2分

先日、話題のミュージカル映画「ウィキッド」を家族で観に行きました。
映画の世界観の完成度の高さもさることながら、私がもっとも心に残ったのは、
「抑圧と疎外」という映画のテーマと
動物たちの姿でした。
主人公の一人であるエルファバは、生まれながらに肌が緑色という理由で、
疎外感と孤独を感じてきました。
人と違うという理由で、バカにされ、無視され、見るのも不快だといわんばかりに父親から蔑ろにされ、まさに、抑圧と疎外を感じてきたわけです。
彼女にとっての唯一の理解者は、熊のナニー。
そうした境遇を背負ったエルファバだからこそ、オズの世界で起きている動物たちの変化を、人一倍敏感に感じ取ります。
オズの世界では、動物たちは教育を受け、人の話す言葉を話します。
つまり、人間と全く同じ扱いを受けているわけです。
舞台となるシス大学には、山羊の教授や、複数の動物の教授が在籍しています。
(動物好きの私としては、夢がいっぱいの光景でした。)
しかし、為政者の意向もあり、人間の安全を守るためという名目で、動物たちは言葉を話す力を奪われ、檻に入れられる危機に直面します。
動物たちが言葉を話す力を失うことは、自分の声や主張が誰にも聞かれなくなってしまうことを意味し、檻に入れられることは自由を奪われることを意味していました。
エルファバが窮地と捉えた動物たちの状況、つまり、
言葉を話す力を持たず、多くの動物が一生を檻の中で一生を終えてしまうような状況は、残念ながら今の福祉業界ととても似ています。
認知症の高齢者や重度の障がい者や障がい児に対して、虐待が止まらない現状とです。
当社でも具体的な虐待防止策を幾つか施行しています。
ただ最も重要なのは、
利用者さんの人格と尊厳を守る事。
利用者さんに対して、敬意を持って接する事。
映画を通して、強く感じ、改めて決意を持って取り組もうと思いました。
「障がい者に当たり前の生活を」
当社のヴィジョンの意味がここに有ります。