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魂を揺さぶる「ハカ」



カ マテ カ マテ(私は死ぬ 私は死ぬ) カ オラ カ オラ(私は生きる 私は生きる)

カ マテ カ マテ(私は死ぬ 私は死ぬ) カ オラ カ オラ(私は生きる 私は生きる)

テネイ テ タナタ プッフル=フル(見よ、この勇気ある者を)

ナア ネ イ ティキ マイ(ここにいる毛深い男が)

ファカ=フィティ テ ラ(再び太陽を輝かせる)

ア ウパネ ア フパネ(一歩上へ さらに一歩上へ)

ア ウパネ カ=ウパネ(一歩上へ そして最後の一歩)

フィティ テ ラ(太陽の光の中へ)


時は、1810年。


マオリ族のとある部族の長だった男が敵に追われ、地下に隠れていた所、追手は立ち去り、


何とか難を逃れた。


命からがら外に出ると、立ち去ったはずの相手が目の前に。

覚悟を決め、天を仰いだ男だったが、なんとその相手は敵ではなく、友好的な部族の者だった。

彼に救い出され命拾いした男は、感謝と喜びの想いを踊りにしたのだった… 『カマテ』は、闇に堕ちた男が光を見た瞬間に

沸き起こった情熱を踊りにしたもの。 その歌詞に触れるだけで、日本の文化や心が根付く私達たちであっても

ほとばしる何かを感じます。


死の縁にいた男が、光の中へ飛び出した歓びを歌い踊った魂=スピリット

数百年経つ今も、変わらず受け継がれています。


写真の動画は、


ニュージーランドのパーマストン・ノース男子高校で、30年間教鞭をとっていたドーソン・タマティ先生が、


55才という若さでこの世を去った時、学校に運ばれてきた先生の遺体に総勢1,700名以上の生徒、OB が


一同に、魂を込めて別れのダンス「ハカ」を踊った映像です。

人は、日常に命をすり減らし過ぎると

その尊さや、生きる歓びを見失ってしまいがちです。 しかしこのハカには、魂が記憶している命の衝動や情熱が刻まれ

生命力を漲らせるための"根源的な何か"を、呼び起こしてくれるように感じます。



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